2004年10月24日〜26日 竹本さんと 九州 九重山 へ行った 
スケジュール

24日
大坂(6:25)→広島(7:58)→博多(9:14) ひかり343
博多駅交通センター(9:36)→くじゅう登山口(12:21) バス
長者原(1:20)雨ケ池(1:00)坊ツガル(0:35)法華院温泉

25日
法華院温泉(1:30)北千里浜(1:00)久住分れ(0:30)久住山(0:20)新明水(0:35)稲星山(0:20)中岳分岐(1:30)法華院温泉

26日
法華院温泉(0:35)坊ガツル(1:00)雨ケ池(1:00)長者原
くじゅう登山口(13:55)→博多(16:48) バス
博多(18:35)→広島(19:45)→大坂(21:20) ひかり392

10月24日 朝5時に家を出て新幹線に乗り、広島で竹本さんと合流。久しぶりの再会に博多まで話がつきない。
博多から牧の峠行きの長距離バスに乗る。湯布院を通り抜け、昼過ぎに長者原(チョウジャバル)に到着した。
長者原は、飯田高原の南端にひろがる、海抜1000mの高原。自然研究路が整備され、温泉もある、魅力的なところだ。
登山届けを出して、さっそく歩きはじめた。ススキ原の彼方に三俣山(ミマタヤマ)の雄姿が美しく、硫黄山の噴煙もくっきり見える。
登山口からは樹林帯に入り、渓谷沿いの登りが続く。今日は日曜日とあって、下りの人と大勢出合った。
福岡から車で来て、日帰り登山をする人が大半みたいだ。皆 すごく元気。
石のゴロゴロした道が結構珍しい。三俣山直下のガレ沢で休憩
長者原を見下ろす 三俣山の近景 木々の紅葉がきれいだった
1時間半ほどで、雨ケ池に到着。雨ケ池は 雨のあとだけ水が溜まる池糖 なんだそうだ。
周辺は雄大なるススキが原。夕日に映えるススキが何ともいえずきれいだった。写真を撮りまくる。

ていねいな木道がつけられていて、歩きやすいのもうれしい

雨ケ池から再び山道にはいって、峠をこえる。峠からは眼下に坊ガツルが広がり、大船山(ダイセンザン)平治岳(ヒイジダケ)が望めて、思わず見とれてしまう。
山中 アセビが多くて珍しかった。 この道は九州自然歩道の一部だとか。九州を1周するように自然歩道が作られているらしい。
ここら一帯は紅葉がきれい と本に書いてあったが、今年は台風の当たり年とあって葉がみな落ちてしまったのだろう、落葉樹は丸坊主だった。 
1時間程で坊ガツルに出た。
坊ガツルは九州唯一の高層湿原だとか。 秋の大草原をのんびり歩く。  あせび小屋の横を通って  法華院温泉まではあと一歩。
坊ガツルの景観 ミヤマキリシマの狂い咲き
くじゅう山は 古くから山岳仏教の修験の場として栄えた場所で、久住山と九重山の二つの寺を持っていたそうだ。(それで 坊ガツル とか 法華院温泉 とか名前が抹香くさいわけだ)
江戸時代には竹田岡藩と肥後藩に所属していたという。今でも久住と九重の両方が地名として使われていて、めんくらってしまう。
法華院温泉は 古風な趣のある山小屋で、一目で気に入ってしまった。食堂と部屋が別棟になっていて、お風呂は食堂の下にある。
夕食は6時からなので、さっそく一風呂浴びることにした
環境保護のため石鹸類は使用禁止
浴室の外のおおきなベランダで坊ガツルが一望できる。
山歩きの後の温泉は最高!その後のビールも最高!
夕食後にまた入る。
夜になると冷え込んだが、廊下に大きなストーブが焚かれていて室内は暖かかった。
10月25日 朝からガスがたちこめていて、天気が良くない。

小屋の裏手から登り始めて、まずは北千里浜を目指す。石だらけの道を1時間も登ると、さざれ石というよりは砂を敷き詰めた平地に出た。
北千里浜は中岳と硫黄山にある低地で、周囲の景色はまさに火山地帯そのもの。歩くにしたがって硫黄山の噴煙はすさまじく、側を通る時にはゴーツという音が聞こえて おどろおどろしい。
九重山群は ほとんどがトロイデ型の休火山だが、硫黄山は1995年に333年ぶりの噴火をして、今も登山禁止になっている。

黄色い目印が珍しかった 荒涼とした北千里浜 硫黄山の噴煙
北千里浜からガラ場の急登を1時間。汗びっしょりで久住分れに到着した。牧ノ戸峠から久住山は人気ナンバーワンのハイキングコースなだけに、出会う人も多い。九州最高峰である中岳は荒々しく、東側目の前。南側の久住山頂はすっぽりガスの中 だった。
久住分れから北千里浜と三俣山を望む 中岳と久住山分岐までの尾根道 中岳
久住山頂で昼食
ガスがいそがしく 行ったり来たり 湧いたり消えたり している。晴れた日には阿蘇から雲仙まで見えるそうだが、望むべくもない。
谷筋にミヤマキリシマの木が多くて、花咲く春の光景はきっと素晴しいにちがいない・・・と想像しながらお弁当を食べた。
久住山頂 標高1787m 久住分れから扇ケ鼻に伸びる尾根道
久住山から新名水まで下り、稲星山に向かう。 山頂で休憩していると、雨が降り出した。
東側から回って中岳へいくつもりだったが、道が心細くて、雨の中で迷うのもいやだったのでそのまま中岳直下に下る。
新名水でたっぷり水の補給をする 稲星山頂上 標高1774m
分岐のあたりから雨が本格化してきたので、中岳には登らず、坊ガツルに降る事にした。

岩にへばりつくように生えるツゲの紅葉がきれいだった。この谷あいは風の脅威にさらされなかったらしい。
紅葉は秋晴れにも映えるが雨にぬれても一層美しい。

下る途中、崖崩れのために谷川添いに迂回路がつくられていて、これが結構な悪路。
ほんの1時間半の下りだけど、いいかげん足が疲れて、雨にかすむ坊ガツルが見えた時にはホツとした

法華院温泉 3時半 到着
衣類から靴・ザックまで全部乾燥室にほおりこんで、温泉に直行。 至福の時。

10月26日 雨は一晩中降りつづいて 朝になってもやむ気配がない。同宿者は7.8人しかいないが、皆あきらめてゆっくりしている。
        9時 雨の中を出発した。すべての計画を中止して、雨ケ池経由で長者原へ戻る。
        ここ2日のあいだに紅葉がかなり進んで、三俣山の山腹が色濃くさらに美しくなっていた
        足の下は、かえでを中心に色とりどりの落ち葉がしきつめられ、雨に濡れてあざやかだった。雨の山もすてたものではない。
ゆっくり、名残惜しげに歩いて 長者原(チョウジャバル) 12時半到着。
博多行きバスは13:55発。 時間があったので 登山口横の温泉に入った。
昨夜一緒だった一人旅のおばあさん(ぶあいそで一言も口をきかなかったが)と風呂場でばったり出くわして、ちょっとびっくりした。

バス停まえの食堂でうどんを食べて、高菜漬けをお土産に買って、帰る。

雨は依然として降り止まないが、博多に着いたら止んでいた。 明日はいい天気みたい・・・・

ミヤマキリシマの咲いてる時期は大勢の人が押し寄せて大変な混雑らしいが、それでもやっぱり、花にうもれた大船山(ダイセツザン)に一度は行ってみたい、ですね。