2004年7月12日(月)〜18日(日) 北海道 利尻・礼文島 夫婦二人でトレッキングの旅に出かけた
7月12日 関空10:25発のANAで、稚内空港まで行く。12:35着。空港から稚内港まではバスで30分くらい。
稚内は東はオホーツク海、西は日本海に面した日本最北端の都市で、江戸時代から交易、北方警備の要所として栄えていたそうな。
いい天気だけど海の表情が険しく 北海を実感した
稚内港のシンボル、北防波堤ドーム
70本の円柱が並ぶドーム状の防波堤で、乗船客を風と波から守るために、昭和11年につくられたもの
いよいよ フェリーで礼文島にむかう
礼文・香深(カフカ)行き最終便15:10発
観光最盛期とあって、大変な人数だ
ツアー客が多い
海のかなたにポッカリ 利尻富士が浮かんで、幻想的だった。飽きずに眺める。
船を追ってカモメが飛び回って、手渡しでかっぱえびせんをもらうのに忙しい
香深港 17:05着。迎えの車に乗ってスコトン岬に向かう。今日の宿は礼文最北端の岬にたつY・H 星観荘。
男女別の相部屋しか空いてなかった。小学生の子供がいる若夫婦がやってて、夕食後は自己紹介の時間があり、記念撮影までしてくれた。若い常連客が多い。関西、関東半々くらいかな。

翌朝、出発の時には、ギターの音にあわせてお見送りの儀式を全員でおこなう。挨拶は”おかえりなさーい”

7月13日 今日は、俗に4時間コースと呼ばれるトレッキングコースを歩く予定だ。
      スコトン岬→ゴロタ山→澄海岬(スカイミサキ)→浜中→船泊(フナドマリ) 約4時間
      昨日に引き続き、今日も上天気。風ひとつない。一昨日まで風が強く、気温は8度、寒冷注意報がでて大変だったらしい。
星観荘からすこし後戻りして礼文最北端のスコトン岬に行く(8:00)。沖に見えるのは海馬島(トドジマ)。無人島だけど正真正銘 日本最北端の地。
夏はゴマアザラシ、冬にはトドが来るそうだ
須古頓(スコトン)の部落をすぎて、鮑古丹(アワビコタン)の海岸へ降りる。海岸いっぱいにコンブが干してある。
コンブはすばやく乾燥させないと質が落ちてしまうそうだ
アワビコタンの海岸からゴロタ山への登りにかかる
ここらは本格的なお花畑で、ヨツバシオガマ、ツリガネニンジン等の咲く草原をのんびり歩いて最高に気持ち好い。
ゴロタ山到着(9:45)。三方が崖状に切り落ちていて、礼文島北部が一望できる絶好の展望台だ。休憩。
ここで、今日初めて人に出会った
北はスコトン岬からトド島 船泊のほうまで一望のもと 南はゴロタノ浜と鉄府の漁港
花の咲き乱れる草原を下って、ゴロタノ浜にでる。
砂浜のきれいな海岸で 人っこひとり見えない。 稔 いきなり裸になって海に飛び込む。気分は最高
鉄府漁港をやりすごし、ゴロタ山から一時間半程で、西上泊(ニシウエドマリ)到着。丘の途中に正一位神社が祀られていて、感慨深かった。
西上泊の崖の上が 名所 澄海岬(スカイミサキ)。観光バスが何台も並び、岬のうえも大変なにぎわい
いままで静かな雰囲気ばかりだったので、びっくりしてしまった。
でも絶景は絶景。美しい。水の透明度が高く、海底の岩礁がきれいに透けて見える
ここで昼食。
西上泊の海沿いの魚市場。
カモメが群れをなして飛び交い、思わず見とれているところ
岩の上に無数のウミネコが巣くってて、鳴き声がすさまじかった
澄海岬からは 西上泊分岐まで登って、草原のなかを浜中まで歩く。
浜中の部落で 民宿 ゆうなぎ(今日の宿)の場所を尋ねたら、おばさんが車で送ってくれた。
本当に親切!
2時半 
船泊(フナドマリ)の海岸に面した宿に落ち着いた。
夕方まで海で遊び、近くの久種湖を一周したりしてすごす。
ゆうなぎ は もと漁師のおじいさんが始めた宿らしく、今も元気で采配を振るっているだけあって、
とにかく食事が最高だった。
礼文島北部は木が生えてない
山火事で途絶えたんだとか
植林している箇所もみかけた
船泊の海岸。ここでも泳ぐ 久種湖畔の一周道路
7月14日 今日は浜中から元地まで 西海岸8時間コースを歩く。 朝からちょっと曇りがちの天気だが、雨は心配なさそうだ
       7:30出発 宿の人に車で途中の分岐まで送ってもらう 
       西上泊(ニシウエドマリ)分岐から2時間程、丘陵地帯から沢沿い地帯に続く、高山植物の豊富な一帯からスタート      
召国分岐を過ぎたあたりから、急にガスが出てきて視界が悪くなった。幻想的風景ではある
あたり一面お花畑。
ササ原を過ぎてトドマツやダケカンバの樹林帯にはいり、ホロナイ川の支流に沿って歩く。
ちいさい峠を越えると山道が開けて、いきなり崖の上に出た(9:45)。
あたり一面ガレ場。眼下に広がる切り立った岩とガスに煙る海原。昨日とは打って変わった厳しい景色をみながら休憩
ここからアマナの海岸まで30分 ガレガレの急坂を一気に下る。
ところどころ階段がつけられ、以前よりは大分歩きやすくなったそうだが、それでもいやな下りだった
アマナ岩に着いてほっとしたのもつかの間、宇遠内(ウエンナイ)まで海岸沿いに30分、道を探しながら岩を歩くのも結構な苦労だった
宇遠内(ウエンナイ)で休憩(11:00)。思いがけず店が一軒あったので、ジュースを飲み、トコロテンを食べた。格別においしかった
宇遠内からは海岸ルートが通行禁止になっているので、島を横断している香深井(カフカイ)林道を通って、峠越えをする。
途中 景色のいい山中で昼食。 峠からは礼文岳が目の前に見えた。
香深井に下らず、礼文林道にはいって1時間ほど丘陵地帯の単調な道をいくと、レブンウスユキソウの群生地に出た。
車がたくさん止まっていて人がいっぱい。 レブンウスユキソウは今が最盛期らしい。 あまりに小さな花でちょっとおどろいた
宇遠内を眼下にして 礼文林道からは利尻富士が美しく見える
レブンウスユイソウ
香深(カフカ)への分岐から右に折れてトンネルを抜け、桃岩を横に眺めながら、舗装道路を元地海岸にむかって歩く。  終点はメノウ浜と地蔵岩(15:30)

昔は本当にメノウの原石がごろごろしていたんだそうな。うそみたい。
地蔵岩の周辺は岩の崩壊の危険があるとかで、立ち入り禁止になっていた。
遠くから眺めるだけではイマイチだけど、それでも大きな岩が何故こんなに真っ二つに割れたのか、不思議だった

ここのウニ丼は最高においしいという話を聞いてたので、さっそく味わってみる。
  うまい!

桃岩。約1300万年にマグマが海底で固結したものだとか
歩きはこれで終わり
元地から16:03発のバスで香深(カフカ)に出た。
今日の宿は礼文島最南端の知床にある民宿はまなす
香深まで迎えに来てくれた。
シレトコとは最果ての地という意味のアイヌ語だそうで、あちこちにあると言う
元地海岸の村落 地蔵岩
民宿の前で利尻富士と海をバックに記念撮影
夕食後、夕日を眺めにはずれの海岸まで行った     荘厳な落日
2日をかけた礼文島のトレッキングもこれで終わり。 また何時か、歩き残した 桃岩展望コース を歩きたい な・・・
明日は利尻島に渡ります
つづく