2009年11月3日〜23日 エヴェレスト街道トレッキング
世界一人気のエヴェレスト街道を歩いてみたくて、カラパタールまで行けるかどうか分からないけど、行ける所まででいいし、と、一人で出かけた。全行程バクタさんにお世話になり、感謝!
11月2日(月) 3日(火)  関空 0:30発 カトマンズ12:45着
11月2日夜半から寒気到来。蛍池の駅でバスを待ちながら凍えてしまった。20:00発のバスは高速道路を横揺れする程のスピードで走って、
21:05 関空到着。こんなに速いの初めて。時間が余ってしまう。
0:30発タイ国際航空TG673のチェックインカウンター最前列にかばんを置いて、コーヒーを飲む。 22:00チェックイン開始。
バンコック行き飛行機はガラガラだった。3シート使ってゆっくり眠る。
バンコック到着5:00。 バンコック10:35発 カトマンズ着12:45(TG319)へ乗り継ぎ。
この飛行機は今までになく欧米人が多くておどろいた。
機内で入出国カードとビサ申請書をくれたのでカトマンズ到着後の手続きは超スムースだった。
飛行場でバクタさんが出迎えてくれた。去年よりスリムになって元気そう!!!
ホテルは前回と同じくカトマンズ・ゲスト・ハウス。ホテルの人にまたお会いしましたねと言われた。
18:00 バクタさんと待ち合わせてインターネットカフェに行く。googleの使い方を教えてもらって、メールを送った。ちゃんとジャパニーズフォントが入っていて感激。
夕食はバクタさん行きつけの店でダルバートを食べる。
TG319からヒマラヤの山々を見る
11月4日(水)  カトマンズ滞在
朝食は近くのオリンピアレストランで、とうふときのこのケチャップ煮。路地の奥にあって静かだ。
お腹いっぱいになってホテルに帰り、11時半までぐっすり眠った。
洗濯をして、中庭でコーヒーを飲んでくつろぐ。しごく快適。
ショッピングに出かける。シャツ、手袋、靴下、マフラーetc・・・。
タンカの店でふと足をとめたらついつい深入りして、買ってしまった。
夕食は“桃太郎”で一人旅のおじさんとしゃべりながら、味噌らーめんを食べる。
8回目のトレッキング。今回はランタン方面へ行くそうだ。ゴーキョが好きだと言う。アンナプルナ一周をした際、悪天候で、ヤクに乗ってトロン・パス越えをしたという話には大笑いした。
カトマンズ・ゲスト・ハウスの中庭
11月5日(木) カトマンズ(1300m)〜ルクラ(2840m)→パクディン(2610m)までトレッキング
7:00ホテル出発  9:40飛行場出発  10:05ルクラ着 11:20トレッキングスタート  14:30パクディン着
5:00起床。クロワッサンとコーヒーを部屋で食べて、7:00ホテル出発
今回はポーターなし。荷物はバクタさんが背負う、という。ゆっくり歩くのにこの位がちょうど良い、と彼の言葉である。
8:30
発ルクラ行きAGNI・AIRの予定が、ルクラからの飛行機が到着せず、9:20やっとチェックインした。9:40出発
飛行機は16人乗り。荷物と乗客を入れ替えて、ガソリンを補給して、そのままピストン往復している。
飛行機から眺める山村 ルクラ飛行場に到着
カトマンズ国内線飛行場
ルクラ10:05到着。村の真ん中に一本舗装道路が造られていて、これが滑走路だった。
ロッジのレストランで早めの昼食をとる。ハッシュブラウンチーズとミルクティー。  
11:20スタート。歩きはじめてすぐトレッカーの荷物を背負ったゾッキョ5頭と一緒になる。ゾッキョとはヤクと牛の一代雑種。高度に強くヤクより大人しいとか。 皆、追い越せないので後ろはながーい行列になって、ゆっくり歩く。
ひどいほこりだ。行き交う人の多い事といったら、花のトレッキング街道、とはこの事かと思う。大半はヨーロッパ人、特にドイツ人が多い。
荷役の人とゾッキョが行きかう街道 経文石が立ち並ぶGhatの村
ルクラの村の門
13:30 Ghatでお茶休憩。ゴンパと経文を刻んだマニ石が印象的だった。
ミルク色をしたドウーコシ川沿いに歩く。一帯は山が険しくて、村は小さく畑も少ない。 
14:30パクディン到着。宿はバクタさんなじみのロッジ。オーナーは親日家らしく、食堂に日本人形が飾ってあった。
客は日本人だらけ。エヴェレスト・ビューホテルのツアーで来た14人の団体さんはコック同伴だった。  19:30 何もすることがないので寝る。
11月6日(金)  パクディン(2610m)→ナムチェ(3440m)
7:30パクディン出発  10:00モンジョ通過  10:40ジョーサル(2740m)昼食  14:30ナムチェ到着
5:30起床 6:30朝食(チベッタンブレッド、オニオンスープ) 7:30出発
登りが結構つらい。 8:35 トクトクの大きな滝を通過。少し行くと谷川のむこうにタンボチェの南の峰、タムシェルク(6608m)が見えた。今回はじめて望む白い峰だ。
大きな橋を渡って、10:00モンジョ到着。ツーリストセンターでパーミッションを払う。
また橋を渡って、10:40ジョーサル(2740m)で早めのランチ。ヌードルスープがインスタントでなくておいしかった。
タムシェルク(6608m)が見えた モンジョの村
ドウーコシ川の両側に広がるパクディンの村
ドウコシ川にかかる釣り橋
モンジョのツーリストセンター
ジョーサルからもうひとつ橋を渡って、一気に700m登るとナムチェに着く。
ひきもきらずにポーターと荷牛が行きかう。明日は土曜日、ナムチェで週に一度のバザールが開かれるので、商品(米を中心とした食料と鍋釜等の日用品)を運んでいるのでそうだ。
13:20 峠に着く。木の間からエヴェレストがはるか彼方に見えた。格好の休憩場所だ。みかんを買って食べた。何とおいしいことか・・・
シェルパ族は荷役に棒を使う
14:30 ナムチェ到着。 
縦横に広がる道の両側に店が並び、そのにぎやかさにびっくりした。
ナムチェはボデ・コシ川とドウ・コシ川にはさまれた大きな村で、シャンボチェの尾根を背に三方を山に囲まれて、2-4階建ての家が馬蹄形に並んでいる。エヴェレスト街道最大の村として、医療所から銀行まで完備している。勿論インターネットもOK。喫茶店もある。
ホテルの食堂 ナムチェの繁華街
ホテルの部屋を決めて、なにはともあれシャワーをあびる。(この後結局、シャワーを使うチャンスはカトマンズまでなかった)
洗濯はランドリーサービスのみ、という。 仕方ないのでシャツから靴下まで頼んだ(140ルピー)
食堂でお茶を飲んでて、30代日本人と出会って話し込む。カトマンズからゴーキョ、カラパタールを回って帰るところだそうだ。これから2年かけてスペインまで行くという。バックパッカーってまだ居たんですねえ・・・
クンブ・ロッジというこのホテルは古くから食堂として名高かったらしい。夕食のピッツアはとてもおいしかった。
11月7日(土) ナムチェ滞在   エヴェレスト・ビューホテル(3880m)往復
6:00起床 7:00朝食(フレンチトースト・ベジスープ)
食堂の窓から衣料品バザールのテントが真下に見える。その上にクンチェリーの峰が朝日に輝いている。
今日は高度調整のためナムチェに滞在して、エヴェレスト・ビューホテルまで散歩に行く予定だ。
朝のバザール
7:45空身で出発
2時間400mの登りの予定で、しょっぱなから急勾配の石の階段。
今日は朝市が開かれるとあって、近隣の村人が買い物に三々五々やってくる。
丘の上からナムチェの全景を望む
やっと丘の上に出て、9:10休憩。
クンチェリーの山容が素晴らしい。
ヘリコプター用飛行場を過ぎ、シャンボチェ・ホテルを通りぬけるといきなりエヴェレスト方面の山々が開けた。聞きしに勝る絶景なり。
10:00ビューホテル到着
噂どうりの立派なホテル。こんな山の上によくも建てたものだと、感心してしまった。
テラスでお茶を飲む。
バクタさんはしきりに高いお茶!と言う。私は本当に素晴らしい景色に見とれてしまい、充分に元は取った、という気分。
クンチュリーを背に歩く
ヌプチェとローチェサールの後ろにエヴェレストの頂が見える ホテルのテラスにて
タボチェピーク(6367m) エヴェレスト(8848m) ローチェ(8501m) アマダブラム(6856m)
エヴェレス・ビューホテルからの景観
12:00 ホテルに帰って昼食。ポテトサラダとりんごを食べる。
バザールを観に行く。朝市はほとんど終りかけていた。今日中にルクラまで帰るのだろう。
衣料品のバザールも覗いてみる。
フトン、ジャケット、シャツから運動靴まで、ありとあらゆるものが山積みに広がっている。
ほとんどが中国製だそうだ。
この人達はチベット方面から来て、シーズン中はここで生活しながら商売をしている。夏にはインドへ行くそうで、この広い土地はじゃがいも畑になる、という。
16:00 隣のインターネットカッフェでメールに挑戦。マキからの返事が届いていて、うれしかった。
11月8日(日) ナムチェ(3440m)→タンボチェ(3860m)
7:40ナムチェ出発  9:45キャンズマ通過  14:00タンボチェ到着
5:30起床。 6:30朝食。 7:40出発。  ナムチェの村を出るまでの登りで早くも息だあがる。やれやれ・・・
ところどころにゴンパのある山腹道を、クンチュリーの白い峰を背に歩く。行く手にエヴェレスト山群が見える。
9:40道端で装飾品を売っているキャンズマでお茶休憩。目の前にアマダブラムが美しい。
クンチュリーを背に歩く 前方彼方にローチェとエヴェレスト キャンズマの茶屋で休憩
11:00ドウコシ川の新しい橋を渡って、川沿いの集落プンキ・テンガ(3250m)で昼食(ヌードルスープ)。ここから600mの急登にはいる。 11:45出発。
14:00タンボチェ到着
息が切れて足はガクガク。
ドウコシ川 洪水で壊れた橋がぶらさがっていた
タンボチェの横にそびえるタムシェルク(6608m)
タンボチェは大きなタンボチェ・ゴンパがあるので有名な村。立派な山門をくぐって村に入る。山門の内部はカラフルな仏画とマニ車で飾られていた。
広場からはローチェが真っ正面、その後ろにエヴェレストが顔を出している。(このあと、カラパタールまでエヴェレストは見えない)
タンボチェは風が強くて、寒かった。毛布を借りてシュラフにもぐりこむ。ひと眠りして、食堂のストーブに火が入ったので暖まりに行く。
夕食はフライドライスとフレンチオニオンスープ(チーズとパンが入っていた)。
同宿はドイツ人トレッカーのみ。客、ガイド、ポーターに至るまで静かで話し声ひとつ聞こえない。19:30寝る。
タンボチェの広場 ゴンパ入り口 大きな寺院の建物
11月9日(月) タンボチェ(3860m)→パンボチェ(3930m)→ディンボチェ(4350m)
7:40タンボチェ出発  9:30パンボチェ休憩  11:00ソマリ昼食  14:00ディンボチェ到着
ヌプチェ エヴェレスト ローチェ 6:30朝日がきれいなので散歩にでかける。
西にクンチュルーの頂が朝日に輝いている。東の遠方にエヴェレストも輝いているが、タンボチェはまだ影の中だ。
7:00 チベッタンブレッドで朝食。
大分食のキャパがちいさくなってきたみたい。
7:40出発。広場を後に川沿いに下る。
おだやかなしゃくなげ林を通過して、橋を渡り、山腹道を登って、9:30パンボチェ到着
パンボチェは下村と上村に分かれた大きな村で、この街道すじの最も奥まった村でもある。
上村にはヒラリーが1963年に建てた学校がある。
石垣に囲まれたじゃがいも畑がいっぱいあり、紅葉したシートロというトゲトゲの木がきれいだった。
アマダブラムが益々近くなったきた。
川沿いの山腹道を登り、11:00ソマリ(4010m)で昼食。
朝日のエヴェレスト
森林限界を越えて、石ころの多い平坦な道を行く。雄大な山容を眺めながら、ゆっくり、快適に歩く。途中で3人組の日本女性に出会った。
ペリチェとの分岐を越え川を渡って、300mほどの穏やかな登りを続けて、14:00ディンボチェ到着
ディンボチェは川沿いに広がる大きなトレッカー宿泊地。数多くのロッジが並んでいる。一番上の眺めの良いロッジに泊まった。
紅葉の山道 道端のゴンパ パンボチェの村
森林限界を越える ゾッキョの飼育場 ディンボチェの村が見えてきた
寒い。シャツもズボンも冬用に着替える。夕方、雲が出てきた。部屋に電気がついて感激、ソーラー電気でインターネットもOKとか。
夕食はモモにしょうゆをつけて食べた。宿のよちよち歩きの赤ちゃんがお母さんの背中で泣いてばかりいる。お腹がいたいらしくて可愛想だった。
同宿は男ばかり5人で殺風景だ。あいかわらずドイツ語が目立つ。
夜、湯たんぽをいれてもらう。トイレは部屋の外にあり、夜中トイレに行ったら満天の星空。すごかった!
11月10日(火) 高度順応のためディンボチェ滞在
今日は一日休憩とあって、7時まで寝てた。目玉焼きの朝食を食べて、またシュラフに潜り込む。
唯一残っていたドイツ人の二人連れは5000mの裏山に登りに行った。
私もついに重い腰をあげて、11:00バクタさんとチュクン村方面へ散歩に出かける。
アマダブラムの白い峰を横に見て、真正面にローチェを眺めながら、川沿いの日を1時間半行く。良い天気で暖かい。
景色は良いし、ブラブラ歩きは快適そのもの。
村はずれのじゃがいも畑 正面に聳えるローチェ ディンボチェの村を振り返る
川沿いの道 北にタボチェ・ピック(6367m) 東にアマダブラム(6856m)
ホテルに戻ってボイルドポテトを食べる。畑では夏にとれた芋を土に埋めて保存している。掘り起こしてすぐに料理するのでとてもおいしい。また昼寝をする。 15:00 ダウンを着込んで玄関先で日向ぼっこ。のんびりレスキューヘリが村に到着するのを眺めていた。
夕方、また赤ちゃんの具合が悪いらしく、泣いている。大丈夫かなー
夕食はピッツアとポテトスープ。 食欲減退。
つづく
ロッジの庭にて